投稿日:2024.10.13
毎日の料理が楽しくなるキッチン
いつもシンプルなデザインのオーダーキッチンやオーダー家具が多いけど、このキッチンは框扉をベースに少しクラシックなテイストが特徴です。取手はお客様がインターネットで見つけたアンティークをセレクト。
ウォールナットの天板とブルーグレーの框扉が相性抜群で、扉がもっと単調な色だったら、この雰囲気は出せなかった気がします。
框の幅や段差のバランス、曲線の取り入れ方など、世の中には様々な框扉のデザインがあって、知れば知るほどとても奥の深い世界です。
また、海外に比べて湿度の高い日本では、キッチンに木天板という選択はかなり難易度が高い。
理由は、ウレタン仕上げならともかく、天然木の質感を生かしたオイル仕上げの場合、石系やステンレスに比べて圧倒的に日常のお手入れが必要だからです。
しかも、木天板は水から小口を守るためにオーバーシンクにするのがセオリーなんだけど、このキッチンはお客様のリクエストであえてオーバーハングしたKOHLER社のアンダーシンクをセレクト。
打合せ段階から、脅すわけではないけど何度もオイルメンテナンスの重要性をご説明し、手間も含めてしっかりご理解いただけたので、納品から9ヶ月経過した撮影時でも、天板がすごくキレイで、ほんと一安心です。
丁寧にオイルメンテナンスされた天板をはじめ、お客様のキッチンに対する深い愛着が伝わってきて、なんだかとても嬉しかったです。
写真:森 政俊