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椅子のデザイン。

先日、久しぶりに椅子を製作させていただいたのですが、改めて、ほんとに椅子は奥が深いです。。

今回、ステーキレストランで使用するための椅子のご依頼で、ゆったりくつろぎながら座れること、海外の大柄なお客様にも対応できるようなサイズ感と強度、女性の化粧ポーチがおけるように、というのがお客様からのリクエストです。

椅子が家具やキッチンの中でも一番デザインが難しい理由は、たぶん身体全体で製品の良さを感じとれるからだと思います。

キッチンやテーブル、造作家具は基本的に目と手を使って良さを感じとりますが、椅子は座ることで身体全体がセンサーとなって良さを感じ取ります。

つまり、評価するセンサーが他の製品に比べて圧倒的に多いんですね。

見た目を整えた上で、座面の高さ、厚み、奥行き、幅、肘の位置、背の傾斜角度など全体のバランスを微調整する。
それを繰り返しながら、少しずつ完成形に近づけていきます。

また、メーカーのオリジナル製品のように何度も試作を作ることができないので、一回の試作でできるかぎりの修正を加えて、本製作に臨みます。

椅子をつくるにはセンスはもちろんのこと、知識や経験、バランス感覚がとても大切で、よく「一番小さな建築」といわれたりもします。

だから、これまで名だたる建築家たちが椅子のデザインに挑戦してきたのかもしれません。

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