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洋室から、和室へ。

 

マンションの一部屋を洋室から和室にリノベーションしました。

もともとシングルベッドが置いてあり、お子様が帰省された時に寝泊まりしていたのですが、2連の木製引戸を開ければリビングとつながるため、ベットを片付けて洋室から和室にすることで、普段は引戸を開けてリビングを広く見せるのが目的です。
和室から洋室へのリノベーションは多いけど、洋室から和室へのリノベーションはあまり無い気がします。

お客様のリクエストは、リビングと一体感のあるシンプルな雰囲気の和室にしたい点、もともと造作してあった壁掛けTV用の化粧パネルをライトアップしたい点、また木製引戸を框タイプに変えて明るくしたい点の3つ。

リフォーム屋さんとは異なる、Basisならではの提案ができたらいいなと思って、あれこれ考えてみた結果、いつも通りシンプルにプランして、細かい部分を丁寧に作り込むことにしました。
というか、それぐらいしかぼくには思いつきませんでした。。

ただ、空間だからといって、家具やキッチンと分けて考える必要は無くて、「心地よく暮らす」という共通の目的地がしっかりと見えていれば、自然とその方向に向かうのかな、と思います。

 

さて、今回大切にしたポイントは3つ。

 

ポイントその1:幅広の畳寄せ
畳を敷き込むためには部屋の周囲に畳寄せが必要で、あえて幅広にすることで和室の床全体を一枚のフレームのように見せています。
「細く薄く」より、ほどよく「太く厚く」したほうが、安心感というか、心が落ち着く気がします。

 

ポイントその2:家具用の間接照明
TV用化粧パネルの足元の照明は、できるだけスッキリきれいに見せたかったので、普段カップボードや吊戸棚などで使うLEDテープライトを畳寄せに埋め込んでいます。
配線処理がけっこう大変でしたが、いつも家具やキッチンの取付をしている職人の方に施工していただいたので、とてもキレイに納めていただきました。ほんとに手慣れたものです。
この間接照明の見せ方は、もしかししたら家具屋ならではの提案かもしれません。

 

ポイントその3:アクリルの框扉
框扉は通常ガラスを使用しますが、和室には少しアンバランスな気がします。
そこで、和室の顔である琉球畳の雰囲気を大切にするために、和紙を表面に貼ったアクリル板を採用しました。
ただし、雲龍などいわいる和紙柄だと少し和の雰囲気に寄りすぎてしまうので、壁面のクロスに近い、和と洋のあいだぐらいの表情の柄を選んでいます。
リビングからも見ても、和室からも見ても、空間にすっと馴染みやすいと思います。

 

一部屋だけの小さなリノベーションでしたが、Basisらしく、シンプルに、細かい部分を丁寧に作り込むことができました。

家具も、キッチンも、空間も、シンプルなデザインは飽きがこないので、きっと永くお使いいただけると思います。

 

 

 

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