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個性的≠ユニーク

 

糸井重里さん主催の「ほぼ日刊イトイ新聞」を見るのが好きで、その中で最近糸井さんがとてもオススメされていた「はずれ者が進化をつくる」という本を読んでいます。
農学博士の稲垣栄洋先生による著書で、植物の視点から生き物の進化の秘密に迫るような内容なんですが、これがめちゃめちゃ面白いんです。

例えば、タンポポについて。
タンポポの花の色は全て黄色ですが、それはタンポポの花粉を運んでくれるアブの仲間が黄色い花が好きだからとのこと。
逆に大きさや葉っぱの形がバラバラなのは、育つ環境によって変わる必要があるから。

植物の世界では、「個性」は生き残るために作り出した戦略で、大きさや形がバラバラなのは、それぞれそこに意味があるからとのこと。
逆に、タンポポの花の色みたいに、生き残るためのベストな答えがでていることは、そこで進化が止まる。

そう考えると、例えば椅子には4本脚もあれば3本脚、1本脚などいろいろな形があるのは、ある意味椅子にとってベストな脚の数の答えがまだでていないっていうことになるのかなぁ、なんて思ったりします。
もしくはキッチンや家具の世界ですでにベストな答えがでていることってなんだろう、とか。

また、「個性」はみんな生まれながらにして持つもので、もうそれだけで十分個性的。
よく、個性的と聞くと奇抜なファッションや型破りな行動など、みんなと変わったことをすることイメージがあるけど、たぶんそれは「個性的」ではなく「ユニーク」で、ほんとうは生まれながらにしてすでに個性的なので、変わったことをすること(ユニーク)が「個性的」ではないみたいです。
ん〜。めちゃめちゃ奥が深すぎます。。

他にも、「ふつう」についてや「らしさ」についてなど、植物の視点からとてもわかりやすい内容で書かれていて、仕事や子育てなど身の回りのいろいろなことにすごく参考になる気がします。

小学生でも読みやすい文章で、お子様にもとてもおすすめな本です。

稲垣栄洋著「はずれ者が進化をつくる」

 

廣田

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