投稿日:2025.03.30
曲線の魅力。
「自然界には直線は存在しない。直線は人間に属する。曲線は神に属する。」
アントニ・ガウディの有名な言葉で、よく建築や家具の世界でも度々引用されています。
曲線が入ることで、輪郭線や境界線が曖昧になり、空間にすっと溶けていく。
それが、曲線や曲面の最大の魅力だと思います。
ちなみに、いまはほとんどCADで図面を描くけど、CADで曲線を描くのってすごく感覚がつかみにくいんです。
もちろん、CADを使えば数値入力で簡単に正確な曲線が描けるけど、曲線ならではの身体感覚というか、どうしてもモニター上だとうまくバランスを捉えることが難しい気がします。
それよりも、フリーハンドで紙に鉛筆で描いた曲線の方が、圧倒的に自然で、感覚が掴みやすい。
ぼくが20代の頃アシスタントをしていたデザイン事務所では、デザイナーがフリーハンドで描いた曲線をスキャンしてパソコン上で細かくトレースしていて、その作業がすっごくイヤだったけど、いまではその理由がすごく良くわかる気がします。
手書き時代の建築設計事務所では、建築家の描いたフリーハンドの曲線を所員が定規で細かく測定しながら図面に落とし込んでいたみたいです。
キッチンに、もっと曲線を取り入れた提案をしていけたらいいなって思います。
廣田