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七五三 | プライベート

七五三

先週の水曜日、ちょっと遅くなってしまったけど、長男の七五三のお参りをしてきました。 七五三は通常11月中に行いますが、長女が11月6日に生まれたこともあり、長女のお宮参りも兼ねて、ちょっと肌寒いけど12月にすることに。 ぼく自身、七五三の記憶が全くなく、実家にある記念写真を見て初めて実感するぐらいなので、七五三と聞いても正直あんまりピンとしないところがあったけど、前日の夜に練習がてら着せてみた長男の着物姿を見た瞬間、なんとも言えない、やさしくてうれしい気持ちになりました。 ありふれた感想だけど、あっという間に大きく成長したなあって。 いつの間にか自分で御着替えできるようになったりとか、一丁前に言い訳をしてみたりとか、日常の中でも子供の成長を感じる瞬間は多々あるけど、七五三のような節目のイベントは、子供の成長を感じるだけでなく、ぼくたち夫婦にとっても、子育ての一つの節目でもあるんだなって。 節目って、歳を重ねるごとに加速していく時間の流れに付ける、記しみたいなものだと思う。よく、大人になってからどんどん歳を重ねる時間が早く感じるっていうけど、それはたぶん、子供の頃に比べて節目がとても少ないからだと思う。 記しがあれば、映画のチャプターみたいにあとで振り返りやすい。そして、記しが多いほど、きっと濃い人生なんだろうなって気がする。 ところで、妻と記念写真どこで撮ろうかって話になり、世田谷の松陰神社前にぼくの好きな写真館があって、そこで撮ってほしいなって思いつつ、自宅の近所にある神社で祈祷してから子供3人引き連れて松陰神社前まで移動するのは、ものすごくハードルが高い。ほぼ100%全員グズりまくって、とてもにっこり笑顔の記念写真どころではなく、間違いなく修羅場になるだろう。 そこで、妻がネットで見つけた「fotowa」という出張撮影サービスを利用してみることにしました。たしかに、現地撮影なら子供たちも元気いっぱいだし、何よりカメラ目線の作られたものではない、自然な表情が撮れるのがとてもいい。 ドタバタの直前になってお願いすることになったので、あまりフォトグラファーを選ぶことはできませんでしたが、とても親切な方で、うまく連携しながら子供たちを誘導したり、機嫌とったりしながら、何とか撮影していただくことができました。 着物のデザインはあまり柄の入っていない、シンプルなモノがいいなって思ったけど、妻に歌舞伎役者みたいになるから、もっと子供らしいのがいいってことでこの柄に決まりました。たしかに妻のいう通り、適度に柄があった方が子供らしくていい。 次の節目は再来年3月の、長男の卒園式あたりかなあ。                                     写真:おおのひで

ボリュームと、ソリッド。 | Basisについて

ボリュームと、ソリッド。

ボリュームと、ソリッド。 ぼくがオーダー家具やオーダーキッチンをデザインする上で、指針となるテーマの一つです。 一般的には、という言い方が正しいかは別として… カッコよく見せたい時は、「薄く、軽やかに、そしてシャープに」デザインすることがセオリーみたいに感じることがよくあります。 たしかに、天板の厚みが薄く、細く軽快な脚と組み合わせたシャープなデザインのダイニングテーブルは洗練されていてとてもキレイなんだけど、生活の道具として見ると、どうしても気後れしてしまう。 何故なら、シャープなデザインの製品は繊細なバランスなので、心理的な影響でどうしても慎重に取り扱いたくなるんです。モデルルームやゲストハウスのように日常使いではなく、イメージ作りが目的ならそれでも全然OK。 でも、自宅に置く家具やキッチンは毎日欠かさず使うものだから、臆せずもっと気軽に使って欲しい。 そんな理由で、ある程度まとまったボリューム感があった方が心理的な影響が軽減されて、安心して永く使い続けてもらえるのではないかなって思います。     例えば、このBasisオリジナルダイニングテーブル。 デザインコンセプトは、 「ずっと、ずっと、飽きずに永く使い続けたくなるダイニングテーブル。」 少し話は逸れますが、ダイニングルームの主役は何と言っても椅子だと思います。 椅子は、家具の中で一番デザインが難しく、そして世に出ている数が圧倒的に多い製品です。 特に50年代から60年代にデザインされて、今もなお現役で製作され続けている名作椅子には、時の洗礼を受けてきたからこそ生まれる、普遍的な美しさがあります。 だからこそ、様々な名作椅子たちと組み合わせても違和感がなく、椅子の魅力を最大限引き立たせながら寄り添うダイニングテーブルを作りたかったんです。   デザインテーマは「シンプル、ソリッド、プロポーション」 目指したのは、安定感のある佇まい。 「38mm厚の天板」と「80mm角の脚」、2つのソリッドな要素がダイレクトに伝わるように、フォルムは天板と4本脚のシンプルな構成。 あとは幕板(天板の下にある部材)の厚みを全体のバランスを見ながら慎重に決めて、安定感のある佇まいになるよう、プロポーションを整えました。 決して派手さはないけど、使い込めば使い込むほど愛着が感じられるダイニングテーブルです。 ボリュームと、ソリッド。 Basisが得意とするシンプルなデザインに奥行きと深みが生まれるように、これからも丁寧に向き合っていきたいテーマです。

Basisらしさ | Basisについて

Basisらしさ

  ぼくたちのようなオーダー家具やオーダーキッチンを提案するメーカーは、お客様の頭の中にあるイメージをリアルな形にすることが主な役目です。 そして、お客様のイメージを汲み取りながら、そこにBasisらしさを付け加えていく一連の作業がデザインです。 この「〜らしさ」というのがとても大切で、製品からBasisらしさが伝わらなければ、それはつまり、どこのメーカーで製作しても同じことになります。 もちろん、それではお客様に満足いただけないし、結果的にこの仕事で生き残ることはとても困難になります。 つまり、Basisがこれから先、お客様に支持していただけるメーカーになるためには、これまで以上にセルフブランディングがとても重要になります。 中川政七商店やくまもんのブランディングで有名なアートディレクターの水野学さんによれば、「ブランドとは”らしさ”である。」 つまり、その企業や商品が本来もっている思いや志を含めた特有の魅力のようなものがブランドということです。     最近、オーダー家具やオーダーキッチンをプランしながら、同時に「Basisらしさ」を見つめ直す作業をしています。 Basisは、直訳すると「基礎」という意味で、ぼくたちのモノづくりの基本的な考え方は、家具やキッチンの「基礎」を大切にしながらシンプルに組み立てていくことです。 しっかりとした基礎をベースに、出来るだけシンプルにデザインすることが、飽きのこない、永く安心して使い続けられる家具やキッチンに繋がります。 ただ、シンプルなデザインほど「Basisらしさ」を伝えることはとても難しく、そのためぼくたちなりに考えてきたいくつかのデザインテーマによって、製品に「深み」や「奥行き」を持たせることが重要です。 今度このブログを通じて、ぼくたちのデザインテーマを一つ一つ掘り下げていきたいと思います。

アルヴァ・アアルト展 | いろいろ

アルヴァ・アアルト展

  鎌倉での打合せの帰りに、久しぶりに葉山に寄ってアルヴァ・アアルト展を見てきました。 アルヴァ・アアルトというと、スツールに代表されるアルテック社の家具が有名だけど、建築家としての建築作品も多数紹介されていた。 そういえば、新婚旅行で訪れたヘルシンキにも、まだまだ現役で活躍しているアアルト設計の本屋さんがありました。 今年の10月でちょうど結婚10周年。 当時、妻は臨月のお腹でどこか美味しいご飯を食べにいくに訳にもいかず、お祝いは少し落ち着いてからになりました。     アアルトの家具のすごいところは、ボリューム感とプロポーションが抜群で、つまり全体のバランスが最高に良い、と個人的に思っています。 何より、「使う人への優しさ」みたいなものをとても感じる。 曲げ木ならではのコーナーの曲線具合が本当に絶妙で、改めてアアルトの家具をじっくり観察すると、たくさんのヒントをもらえた気がします。 思わずカバンからスケールを取り出してアールの数値を確かめようかと思ったけど、小心者ゆえ、恥ずかしくてできなかった…     久しぶりの葉山は、変わらず素敵な街でした。  

新しい家族が増えました。 | プライベート

新しい家族が増えました。

我が家に新しい家族が増えました。 2018年11月6日生まれ。 体重3345グラム、元気な女の子です。 名前は、季(みのり)といいます。 3人兄弟の末っ子です。 お兄ちゃんたち2人は妻の実家で里帰り出産でしたが、今回は都内での出産。 つまり、出産してから退院までの6日間は、妻のいない男3人での生活です。ちなみに長男はちょっと幼い5歳、次男はイヤイヤ期全開の2歳。 1.多少のいたずらは大目に見る。 2.大人のペースに巻き込まず、子供たちのペースに合わせる。 一抹の不安をかかえる僕へ、事前に妻からもらったアドバイスです。 でも、実際は僕たちの想像を超えて子供達は成長していました。 お兄ちゃんはいつも以上に弟のことを面倒見てくれて、弟は最近増えていた夜泣きを一回もしませんでした。 二人とも、状況がイマイチ分からないなりに、頑張らなきゃって感じたのかもしれません。 ぼくは、毎日少し遅めに出勤して、保育園お迎えのため定時前には仕事を切り上げて。 これがいわいる時短勤務なのかって、友人から言われて気づきました。 残念ながらぼくのような小心者の自営業者は、普段から時短勤務という感覚をもつことがとても難しいのです。 頑張った分だけ収入が増える訳ではないのに、サボった分だけ収入が減る気がして仕方がない。もうこれはある種の職業病かもしれません。 でも、この一週間は、できるだけ仕事のことを考えないようにしました。 みんなでいつもよりゆっくりごはんを食べて、いつもよりいっぱい遊んで、いつもよりゆっくりお風呂に入って、いつもよりたくさん寝んねして。 なんというか、こういう人生もいいなって… 素直に、そう感じました。 退院日になって、お兄ちゃんが久しぶりにおねしょしたのは、ようやくお母さんが帰ってくる日が来て、ちょっと気が緩んだのかもしれません。 子供たちに教えてもらうことは、ほんとうにたくさんあります。  

新しいパンフレットが出来上がりました。 | お知らせ

新しいパンフレットが出来上がりました。

  Basisの新しいパンフレットが出来上がりました。 なるべくお持ち帰りしやすいように、A3サイズの4つ折り仕様でコンパクトになっています。 今までパンフレットやWEBなどグラフィック全般も全部自分で製作してきましたが、今回初めて外部のアートディレクターにデザインしていただきました。 お願いした理由は、たった一つ。 今までのイメージを大きく変えたかったからです。 ぼくがグラフィックをつくると、真面目な性格が災いしてどうしても堅い印象になってしまい、ただでさえ、オーダー家具やオーダーキッチンはハードルが高いイメージなのに、カチッとしたグラフィックが輪をかけてハードルを上げてしまう。 これが一番の問題でした。     堅いデザインから柔らかいデザインへ。 この問題を突破するためには、外部の方にデザインしていただくのが一番の方法で、たまたま先輩の紹介でぼくと同年代のセンス抜群なアートディレクターと知り合うことができたのも、とても運がよかった。そんなご縁もあって、このパンフレットはできました。 新しいパンフレットには、表紙をはじめ、たくさんのイラストが入っています。 イラストには、四角いモノでも柔らかく伝える力がある。 もちろん、イラストといってもアーティスティックなものからアニメ調までたくさんのトーンがあって、イラストだったらなんでもいいわけではない。 何より、Basisのオーダー家具やオーダーキッチンのトーンに合っていないと、ある意味逆効果になる。 その点、パンフレットをデザインしていただいたアートディレクターは、グラフィックデザインだけでなくイラストもすごく素敵で、ぼくが伝えたいトーンで見事にイラストを描いてくださいました。 イラストが上手に描ける人が本当に羨ましいです。     ありのままの風景。 製作事例も自前撮影から初めてフォトグラファーにお願いしました。 いわゆる商業写真のような、あらゆる化粧を施したものではなく、できるだけありのままのオーダー家具やオーダーキッチンを伝えたい。じゃないと、嘘つきになるから。 今回2組のお客様にご協力いただいて、オーダー家具とオーダーキッチンそれぞれできるだけ普段のままのカタチで撮影させていただきました。 森や海などの自然風景をテーマに、作家としても活動されている知人のフォトグラファーは、すっかりお客様の暮らしに溶け込んだオーダー家具やオーダーキッチンを、特別でない日常の風景として切り取ってくれる。 技術や経験だけでは真似できない、フォトグラファーならではのセンス。 あらためて、写真の大切さを感じることができました。 また、お客様には撮影の合間を縫ってオーダー家具やオーダーキッチンを使い始めてからの感想をいただき、ほぼそのままの文章でパンフレットに掲載しています。 ご協力いただきましたA様、T様。本当にありがとうございました!   オーダー家具やオーダーキッチンを、もっと暮らしの身近なモノに感じてもらえるように。 そんな想いを込めて、このパンフレットをつくりました。 どうか、ぜひ一度ご覧ください。

紙芝居風のコミュニケーション | いろいろ

紙芝居風のコミュニケーション

インスタグラム、また始めてみました。 また、というのは、2年ぐらい前に少しやってみたんだけど、ただ納品写真を投稿するだけの、見る方も投稿する方も退屈な気持ちになってしまう内容で、もともとSNSが苦手だったこともあり、すぐにお蔵入りとなりまして… それからあっという間に2年が経ち、改めてSNSと向き合う必要性を感じはじめたものの、どうしても「キレイな写真を投稿する」という、残念なくらい思考停止した頭のせいで全く手が進まず、夏休みの宿題のようにどんどん後回しになっていく。 そんなとき、パンフレットのデザインをお願いしているアートディレクターの方に、インスタグラムの話をしたら、 「インスタグラムは、コミュニケーションを作る場なんだよ。」 と、広告の専門家ならではの視点で素敵なアドバイスをいただきました。 ん?コミュニケーション?インスタ映えする写真じゃなくて? ぼく、インスタグラムのことを完全に誤解していました… ずっと、キレイな写真の見せ合いっこなんだと思っていた。 いくつか参考になるアカウントを教えていただいて、夜寝る前にチェックしてみる。 あれ、なんかイメージと全然違う。。 家族のなにげない一コマを面白おかしく4コマ漫画風に表現しているアカウント。 一切写真やイラストを使わず、文字だけで同じ悩みを抱えている仲間たちに向けてエールを送っているアカウント。 いわゆる”インスタ映え”とは無縁のフィールドで、みんな自由に表現を楽しんでいる、そんな感じ。 そして、みんな一方的な発信ではなく、まさに投稿を通じてコミュニケーションを作っている。   では、ぼくらならではのコミュニケーションってなんだろう。。 もちろんオーダー家具やオーダーキッチンにまつわる内容で。 いろいろ考えた結果、まずは普段お客様からよく頂く質問などを、サクッと見やすいように紙芝居風にまとめてみました。 たとえば、ダイニングテーブルと椅子のバランスについてはこんな感じ。   製作事例の紹介は写真はおまけ程度にして、お客様のリクエスト内容やオーダー家具やオーダーキッチンを検討している他のお客様も参考になるポイントなどを中心に投稿してみようと思います。 みなさま、ぜひ一度ご覧ください! Basis Instagram https://www.instagram.com/basis_orderfurniture/    

素晴らしいデザイン | プライベート

素晴らしいデザイン

  10月3日水曜日。天気は曇り。 休みを利用して、ずっと行きたかった「デザインあ展」に家族みんなで行ってきました。 10月1日の展覧会公式ツイッターによると、1日は月曜日だというのに午後4時ぐらいには入場整理券の配布が終了しましたとのこと。午後には別の用事もあるし、これは頑張って朝一番で行かねば、とせっせと身支度をして予定通り出発するも、行きの首都高でまさかの進路ミスにより、都心をわざわざ大回りするハメに。 朝から超険悪な車内に、ただひたすら「みんなホントにごめん。。」とつぶやくのが精一杯。 こんな時、窓から見える真新しい景色たちに長男からの矢継ぎ早の質問が、ダメダメなお父さんを救ってくれます。   「デザインあ」は、言わずと知れたEテレの人気番組。 ぼくと子供たちもにとっても、「ピタゴラスイッチ」と並んで毎週欠かさず見ている大好きな番組です。 なんとなくだけど、「ピタゴラスイッチ」はとても深いテーマをとてもやさしく表現していて、「デザインあ」は、とてもシンプルなテーマをとても斬新に表現しているイメージ。 大人から見ても斬新なので、子供にとっては斬新を超えてちょっと恐怖を感じるらしく、四方をスクリーンに囲まれた真っ暗な部屋で「デザインあ」のテーマ曲や「解散!」といったおなじみの映像が流れるように映し出されると、「もう次いこうよ。。泣」と半べそかきながらせかす長男。 もしかしたら、単純に部屋が真っ暗で怖かっただけなのかもしれない。   展覧会を体験して改めて感じたことは、 「本当に素晴らしいデザインは、頭の理解を超えて心を動かされる」 ということ。   子供たちには、これからもたくさんの「素晴らしいデザイン」を見せてあげたい。   「デザインあ展」 〜10月18日(木)まで https://www.design-ah-exhibition.jp

やっぱり最後はセンス。 | いろいろ

やっぱり最後はセンス。

いま、Basisのパンフレットを全面リニューアルしています。 パンフレットに掲載する写真について、予算の関係で今までみたいにぼくがお店の中で撮影したものを使おうと思っていたんだけど、今回パンフレットのデザインをお願いしているアートディレクターから、絶対に撮影スタジオでプロのカメラマンに撮ってもらった方が良いとのアドバイスをいただき、はじめてスタジオで家具の撮影をすることになりました。   ちょうどレインボーブリッジのふもとあたりにあるamana湾岸スタジオ。そういえばレインボーブリッジを真下から眺めることがはじめてかも。。 倉庫を改装した撮影スタジオは、何となく自分が想像していた殺風景な雰囲気と全然違って、すごく洗練された空間。 設計者がすごく気になって調べてみると、超大御所インテリアデザイナーによる設計でした。 なんというか、若手の斬新なデザインというよりは、熟練ならではの考え抜かれたデザインという感じで、ぼくは圧倒的にこの熟練技のデザインに惹かれます。 1Fは主に機材置き場やミーティングルームになっていて、搬入用の巨大なエレベーターで2Fにあがると、カフェスペースを中心に各スタジオが囲われているレイアウト。   撮影ルームに入ると、さっそく機材のセッティングが始まります。 カメラマンが何度も試し撮りしながらアシスタントの方にライティング調整の指示を出して、家具のイメージにちょうどいい「光」を作っていきます。 この時点で、ちょっとした衝撃をうける。 なぜなら、自然光のイメージって、照明を使わずにまさに自然光で撮るものだと思っていたから。 「ライティングで自然光を作る」という、恐らく写真業界ではごくごく当たり前のことをこの時初めて知りました。恥ずかしかったけど、何事も経験です。 ちょうどいい光ができたら、実際に撮影する家具を置いて様々なアングルを試しながらベストな構図を探していきます。 しっとりと。 がんばりすぎない感じ。 艶っぽく。 説明的にならないように。 撮影中、アートディレクターとカメラマンの間で交わされていた、写真のイメージを伝える言葉たち。 たしかに、アングルを少し変えるだけで「しっとり」にも「かっちり」にも見えてくる。 レンズが被写体に近づくほどパースがついてがんばってる感じになり、被写体から離れるほど自然体に近づいてくる。 なるほど。だから狭いお店の中では撮影に限度があるのか。 こんな調子で、1日を通して写真に関するたくさんの技術を垣間見ることができました。 この貴重な経験だけで、撮影代の元がとれそうです。   みんなでランチを食べながら、優秀なカメラマンになるための条件を聞いてみました。 「もちろんライティングなど技術的なことも多少あるけど、やっぱりセンスかなぁ」 写真はシャッターを押せば誰でも撮れるので、突き詰めると最終的にはセンスが問われるとのこと。 なるほどなぁってつくづく思った。 技術はもちろん大切だけど、やっぱり最後はセンスなんだよなあ。   センスは、生まれ持ったものだけではなく、良いモノを見たり、聴いたり、食べたり、つまり五感を通じて経験し続けていくことで、ずっと高めていける。 そう信じて、これらかもがんばろうと思う。    

インテリアとファッションは同じかもしれない | Basisについて

インテリアとファッションは同じかもしれない

  Basisにオーダー家具やオーダーキッチンのご相談にいらっしゃるお客様の約7割は、新居を計画中です。 ひととおりオーダー家具やオーダーキッチンのご案内をしたあと、さらに約半数のお客様から計画中のインテリアについてご相談を受けることがあります。 もしかしたら、ショールームの雰囲気がお店というよりはお家のインテリアみたいだからかもしれません。 プランをお見せいただきながらお話を伺っていると、なんとなく思い描いているイメージ通りに進まないみたいで、もっとシンプルに、自分たちらしい空間が作りたいのだけれど、どうしたらいいか分からない、とのことです。 ぼくは建築家ではないので参考程度にしかなりませんが、ぼくがオススメする「シンプルで、自分たちらしく、心地よい空間」を作るポイントを3つご紹介させていただきます。 *都心に多いサイズで、戸建だと約30坪、マンションだと約70㎡までを想定した場合です。   1.なるべく間仕切り壁を減らす 「いきなり何を言いだすんか、君は!」と怒られるかもしれませんが、たぶん一番効果的です。 間仕切り壁を減らすと、分断されていた空間どうしが一つになって、広い空間になります。空間が広くなると、容積も大きくなります。 この容積のことを、ぼくたち建築業界の人は「空間のボリューム」と言ったりします。 空間のボリュームが多いほど、不思議と心地よく感じられるんです。 吹き抜けも同じ考えで、壁ではなくて天井をなくしたパターンですね! ボリュームは3次元なので、専門家以外は2次元の平面図や展開図を見てボリュームを想像することはけっこう大変です。 そのため、設計担当者の空間のボリュームへのこだわり次第で、「思っていたより広いなあ」にも「思っていたより狭いなあ」にもなるんです。 もちろん、一つの空間が広くなることで空調の効きが悪くなるなど懸念することもあります。とても大切なことですが、ぼくは空調効率よりも空間の心地よさを優先させた方が良いと思っています。   2.一つの空間に使う木の種類は2つまで。色を増やしたい時は異なる素材で。 もし床材がフローリングであれば、家具やキッチンを選ぶときは木の種類を統一する。 床材がタイルやカーペットであえば、2つの樹種以内でコーディネートする。 ぼくの個人的な感覚ですが、一つの空間に3種類以上の木があるとなんだか落ち着かない気がします。 例えば、木の種類の異なる2つの家具やキッチンを選びたい時は、床材をどちらか一方の樹種に合わせるか、タイルなど異なる素材から選ぶことをぼくはお勧めします。   3.インドアグリーンや小物たちで自分らしさを表現 枝ぶりがキレイなインドアグリーン。素材感たっぷりのカーテンやウッドブラインド。夜のひとときを心地よく包んでくれるフロアスタンドやテーブルスタンド。そして個性豊かなアートワークや小物たち。 空間や家具がシンプルであるほど、みんなすごくキレイに映えてきます。 ぼくはこのスタイルが一番好きです。 ポイントは、飽きがきたら簡単に替えられるところ。 どんなにこだわって作りこんだ空間でも、むしろ作りこんだ空間ほど住み続けていると必ず飽きが来ると思います。 でも、家具やキッチンは飽きたからといって簡単に買い換えれるものではありません。 いや、買い換えられるんだけど、まだまだ使えるのであればもったいないですよね。。 小物やカーテンなどの良さは、その身軽さだと思います。 カーテンは面積が広いので、変えるだけで部屋の雰囲気はすごく変わります。それに、増えたら季節ごとに変えられるので、1年を通してリズムよく楽しめます。 小ぶりなインドアグリーンであれば、マイナスイオンもいっぱい増やせちゃう。 アートワークや小物は気分に合わせてディスプレイ替え。 ファッションがおしゃれな人ってカバンやアクセサリーなど小物使いがとても上手ってイメージがあるけど、インテリアも同じことが言えるかもしれません。 自分は小物やアートワークがまだまだ苦手な分野ですが、これからももっと小物やアートワークに興味を持って、引き出しをたくさん増やそうと思います。   建築家のみなさま、素人のぼくが個人的な感覚で好き勝手言って申し訳ありません。。。   今まで訪れてみて、おしゃれで素敵だなあって感じたのは、こんなお家たちです。 というお話でした。  

株式会社Basis | お知らせ

株式会社Basis

この度Basisは組織を株式会社に改め、2018年9月3日をもって新しく「株式会社Basis」を設立することとなりました。 2011年3月21日に神奈川県葉山町にてBasisを創業してから、たくさんの人と出会い、たくさんの出来事がありました。 全ての出会い、全ての出来事に、心から感謝しています。   個人事業主から法人成りのきっかけについて、一般的に納税上の都合や社会的な見え方が多く挙げられるし、もちろん大事な要因ではあるけど、おそらく本質は別のところにあると思います。   それは、「覚悟を決める」ということ。   誤解を恐れずに言えば、個人事業主でいることは正直とても気がラクです。 A4書類一枚で簡単に個人事業を始められるし、A4書類一枚で簡単に個人事業を辞められる。 いつでも簡単に始めれて、いつでも簡単に辞められる。 この気楽さに甘えて、法人成りのことも、もう3年ぐらい検討しては持ち越しを繰り返してきました。 正直にお話しすると、ぼくは今まで自分の物差しでしか世の中を見ていませんでした。 「自分の価値観に共感していただける人だけに、モノづくりを通じてお役に立ちたい。」 そんな風に思っていました。 だから、ほとんどプロモーション活動をすることがなく、設計事務所への営業活動もほぼ受け身の状態。 葉山時代のショールームも、今の等々力ショールームも、どちらも「とても閉じてる感じがする」と良く言われます。 「みんな気軽においで!」って感じより、「興味のある人はどうぞ。」みたいなイメージなんだと思います。 たぶんそれらには、自分の性格も少し影響していると思う。 もともとコミュニティという枠組みがとても苦手で、仲間意識という感覚が皆無に近い。 SNSでの繋がりからは、できるだけ遠いところにいたいと思っていた。 そして、誠に一番残念なことは、好き嫌いがハッキリしていて、なんでも白か黒に分けて生きてきた。ただグレーについて考えることを放棄していただけかもしれない。 最近になってようやく理解したけど、グレーでいることはあらゆる可能性を想定した、とても深い考察力が必要で、ホワイトやブラックでいるよりはるかに難しい。 グレーでいることは、その問いについて安易な答えを出さず、「考え続ける」ことなのかもしれません。 ぼくがアーティストのように自分の感性だけを信じて勝負していきたいなら、今までの考え方でもいいかもしれない。 でも、もちろんそんな才能も願望もない。 そんな自分もあと2ヶ月ほどで40歳を迎えるにあたり、いよいよお尻に火がついてきた。 そして、この危機感が自分の背中を思いっきり蹴飛ばしてくれました。   法人にするということは、「Basis」を一人の法人格として「廣田耕人」から独立させること。 そのために、まずは自分の枠組みを取り払い、苦手だったことにもたくさんチャレンジし、自分をもっと解放して、そして頭で理解する前にまずは受け入れる。 つまり、今まで自分が拠り所としていた行動指針を大きく変えるということです。 その覚悟を決めるのに、ぼくは7年6ヶ月掛かりました。     私たち株式会社Basisは、オーダー家具とオーダーキッチンを提案する会社です。 「とりあえず」選んだモノを容易に消費するより、「こだわって」作ったモノをずっと大切に使い続けることの方が、きっと素敵な人生なんだろうなって。 本気で、そう信じています。 だから、これからも私たちは家具やキッチンをオーダーして作ることにこだわり続けます。      

天然木の経年変化って、どんな感じ? | いろいろ

天然木の経年変化って、どんな感じ?

先日、お客様から「ナラ材の経年変化って具体的にどのくらい色が変化しますか?」というお問い合わせを頂きました。以前からよく色の経年変化のご質問を頂くことが多かったので、参考までにショールームの展示品の画像でご紹介させて頂きます。 画像上側は天板部分で、常に光にさらされる環境。画像下側は引出部分で、普段光に当たらない環境。 製作してから約7年経過しています。   どうでしょうか。おそらく想像していたより変化の差が大きい感じがしませんか。 窓際の明るい場所や常に照明の光にあたるなど、設置する環境や、天然木ならではの個体差もあるので一様ではありませんが、製作してすぐの製品と、5年ぐらい経過した製品を並べたら、「あれ、これ同じナラ?」って思われるかもしれません。 また、木の種類によっても経年変化の仕方が異なります。 家具でよく使われる代表的な樹種を例にあげると、ナラの経年変化を基準に、メープルはわりとソフトに、ブラックチェリーはかなりハードに濃くなります。また男性に人気の高いウォールナットは、他と異なって、製作したときが一番濃くて、経年でだんだん明るくなる感じです。   どの樹種も「経年によって色が変化する」ことは、フェイクではない、本物の天然木ならではの醍醐味の一つだと思います。 ぜひ、オーダー家具で木の樹種を選ぶときは、経年変化後の色味も少し頭の中にイメージしておくといいかもしれません。   ちなみに、ぼくはナラの経年変化が一番大好きで、ショールームの家具を全部ナラ材で統一している理由の一つでもあります。 実物を見てみたい方は、ぜひ一度ショールームに遊びにいらしてください!

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